経営管理ビザとは?よくある誤解と申請の現実
- 千代田国際行政書士事務所
- 5月16日
- 読了時間: 4分
更新日:7月22日

✍️ 第1章:経営管理ビザってどんなビザ?
「経営管理ビザ」という言葉を聞いたことがあっても、具体的にどんな条件が必要なのか、イメージがつかない方も多いかもしれません。実際、相談を受けていると、「会社を作ればビザが出るんですよね?」「とりあえず500万円を入金すればいいんですよね?」というような声をよく耳にします。
経営管理ビザは、日本で会社を設立し、自らその会社を経営・運営していく外国人のための在留資格です。単に登記だけではなく、事業の実態や継続性、資金の出どころ、物理的な事務所の確保など、さまざまな要素を整えた上で、審査に臨む必要があります。
また、申請時に提出する書類も非常に多く、事業計画書、賃貸契約書、資本金の証明、さらには経費の見積や今後の収支予測など、細かい部分まで整えていくことが求められます。 要するに、経営管理ビザは「ただの申請書類」ではなく、その人が本当に経営者として事業を成り立たせる力を持っているかを証明するためのプロセスだと言えます。
✍️ 第2章:よくある5つの誤解(常見誤解)
経営管理ビザの申請にあたって、実際の現場では**「思っていたのと違った」**という声をよく聞きます。ここでは、相談の中で特に多い誤解を5つ紹介します。
誤解①:会社を作れば、ビザはもらえる?
実際には、登記しただけではビザは出ません。入管が見ているのは「会社が存在するか」ではなく、事業として継続的に成り立つかどうかです。売上の見込み、サービス内容、ターゲット顧客、さらには誰が何を担当するのかまで、具体的な事業の実体が求められます。
誤解②:500万円を口座に入れればOK?
資本金が500万円あることは条件のひとつですが、**その資金の「出どころ」や「使い道」**も大切です。「どこから調達したのか」「すでに支払いに使われていないか」なども確認されます。数字の整合性に加え、事業との関連性が説明できることがポイントです。
誤解③:自宅やバーチャルオフィスでも大丈夫?
バーチャルオフィスや郵便受けだけの場所では不可とされています。経営管理ビザでは、「実際に業務ができる環境」が必要条件とされています。自宅兼用もケースによっては認められますが、契約形態や利用実態の説明が必要になるため、慎重な準備が求められます。
誤解④:会計や契約書の整理は後からでもいい?
書類は後でまとめても大丈夫──と思われがちですが、申請時点で揃っていないと許可されません。とくに契約書や請求書、支出の明細や経費の根拠など、数字に関わる部分は審査の要になります。整合性がとれていないと、「形だけの会社」と見なされてしまうリスクもあります。
誤解⑤:中国語の資料でも、翻訳すれば大丈夫?
実は「翻訳すればOK」では済まないことが多くあります。たとえ内容を訳していても、文脈の不自然さや曖昧な表現があると、審査にマイナス影響を与える可能性があります。また、契約書や説明文は「誰が」「何を」「どう提供するか」を明確に書く必要があり、翻訳だけでなく、文書としての整理や構成も重要になります。
✍️第3章:申請の現場で大切なこと
経営管理ビザの申請においては、「形式を整えること」だけでなく、「実態と整合性」を示すことが重要です。
実際の現場では、設立したばかりの新会社ではなく、すでに数年運営されている会社に新しい外国人経営者が就任し、そのビザを取得するというケースもあります。
このような場合、単に「新しい社長が就任したから申請する」というだけでは不十分で、会社のこれまでの実績や経営体制の変化、新社長の関与内容と今後の展望なども含めて、丁寧に説明する必要があります。
また、資本金の額や登記簿の記載だけでは不十分であり、実際にどのような業務を誰が行っているのか、業務分担表やスタッフ構成の説明、契約書や財務資料との整合性も審査対象になります。
申請書や添付資料がどれだけ現実と一致しているか、そしてそれが書類全体を通して「一貫性があるかどうか」が、結果を大きく左右するのです。
まとめ:小さな誤解が、大きなリスクに
経営管理ビザの申請は、決して「難しすぎる」わけではありません。
ただし、「誤解したまま進めてしまう」ことで、大きなロスや不許可に繋がるリスクがあるのも事実です。
✅ 求められるのは「整合性」と「全体の丁寧さ」
✅ 書類の中身が現実と一致しているか
✅ すべての要素が一貫して説明されているか
経営管理ビザの申請には、制度の理解だけでなく、現場での視点や書類の整合性が問われます。「なんとなく」で進めることは、大きなリスクにつながりかねません。
少しでも不安を感じたときは、ぜひ一人で抱え込まず、信頼できる専門家に相談してみてください。
みなさまの挑戦が、安心と確信を持って進められるよう、心より応援しております。